第二会社方式 だいにかいしゃほうしき Secondary corporation method
第二会社方式は、スポンサー型のM&Aにおいてよく用いられる方式である。
財務状況が悪化している中小企業の収益性のある事業を会社分割や事業譲渡により切り離し、他の会社事業者(第二会社)に承継させる一方、不採算部門は旧会社に残し、特別清算等をすることにより事業の再生を図ることを言う。
「改正産業活力再生特別措置法」(2009年6月22日施行)により、第二会社方式による中小企業の事業再生を支援するため国が「中小企業承継事業再生計画」を認定。過大な債務を抱えていること等により財務状況が悪化し、事業の継続が困難となっているものの、収益性のある事業を有している中小企業に対し各種支援策を与える制度が創られた。
第二会社方式を活用することで、想定外の債務リスクを防ぎ、税務上の損金算入手続が容易になるため、スポンサーや金融機関の協力が得られやすくなる。
また、過剰債務が切り捨てられ優良な事業だけで再生を図ることで、再生実現の可能性が高くなり、事業の存続により地域の雇用確保、取引先への債務履行などが可能になる。
しかし、やり方によっては、詐害行為取消や法人格否認の対象になる場合もある。