ポイズン・ピル ぽいずん・ぴる Poison Pill
ポイズン・ピルとは、敵対的買収を仕掛けられた企業側がとる買収防衛策の一つ。毒薬条項ともいう。
新株予約権を予め発行しておき、一定の条件が満たされると、予め時価よりも安い価格で新株式を引き受けられる権利を与えておき、株式を希薄化することで買収する側の持ち株比率を下げ、かつ買収側のコストを上げるなどの効果を期待する仕組み。
被買収企業側が用意しておく「毒薬」という意味でこの呼び方がされる。
アメリカでは、ポイズン・ビルにも下記のような種類が存在する。
・フリップイン・ポイズン・ピル(flip-in poison pill):買収成立前に、買収者以外の全ての既存株主に対して、割安価格で買い増しする権利を与えておく
・フリップオーバー・ポイズン・ピル(flip-over poison pill):買収後に買収会社を割安価格で買い付ける権利を与える
日本ではかつては新株予約権付株式は認められていなかったので、信託型ライツプランが最も幅広く用いられていた。
2006年5月1日施行の新会社法の下で、取得請求権及び取得条項の取得対価として新株予約権をつける事が可能となり、事実上の新株予約権付株式の発行が可能となった。
ポイズン・ピルとライツプランは同義ではないが、日本ではほぼ互換的に用いられる。
日本国内においては、2005年にライブドアのニッポン放送の買収を防ぐために用いられた事例などがある。