コニカミノルタはM&A(合併・買収)を通じた多角化を加速している。
29日、ドイツの監視カメラメーカーのモボティックスを買収すると発表した。動画の解析・伝送システムに独自技術を持つベンチャー企業で、5月初旬をめどに株式の65%を取得する。
買収額は非公表だが、200億~300億円とみられる。主力の事務機は国内外で市場が成熟しており、新たな成長事業を育てる。
(2016/3/30付 日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO99033630Z20C16A3TI1000/
【コメント】
コニカミノルタが海外M&Aを加速させている。2016年3月期に発表したM&Aはこれで計800億円前後になる見通しであり、03年にコニカミノルタが発足して以来、年間では過去最大となるそうだ。
今回に関しては独の企業であり、かつ事業としては初参入の領域であることから、積極的な投資姿勢が伺える。
案件のソーシング経路は分からないが、恐らく自社のリソースでサーチし、仕掛けに行っているのではないかと想定される。
M&A巧者は投資銀行に頼らず、自社で案件を引っ張ってきているケースが多い。
当たり前のようにも感じるが、これができていない企業は思っている以上に多い印象である。
自社の戦略を明確にし、常に将来を見据えた経営、事業展開をしていない限り適切なタイミングで投資の意思決定をすることはできない。
今後のコニカミノルタの展開には注視していきたい。