会社更生法

会社更生法とは、株式会社の形態をとる企業が、経済的に窮況にあるが再建の見込みのある場合、裁判所の手にゆだね事業を継続しつつ再建を図るためにつくられた法律。

破産法が、企業の清算を目的とするのに対し、会社更生法は、企業の解体,清算による社会的損失を防ぐため、企業の再建を目的とする。

会社(あるいは大株主、大口債権者)から裁判所に申請がなされると、裁判所は、財産保全命令を出す。
再建のための計画や、計画を遂行する管財人を選任し、管財人はその権限において債権者や株主などの利害調整を行いつつ再建を進める。
再建が軌道に乗り、更生手続きが終了すれば、会社の経営は取締役の手に戻る。

逆に再建の見込みがない場合は破産手続き等に移行される。

企業再生支援機構

企業再生支援機構は、有用な経営資源を有しながら過大な債務を負っている中堅・中小企業、その他事業者の事業再生を支援することなどを目的として2009年10月に国の認可法人・企業再生支援機構として設立された。金融機関からの債権の買い取りや出資、経営者の派遣も行う。

2013年3月に法改正に伴い「株式会社地域経済活性化支援機構」に改組された。
同機構は、REVIC(Regional Economy Vitalization Corporation of Japanの略)と称し、事業運営の基本方針として以下の3つを挙げている。

  • 先導的な地域活性化・事業再生モデルの創造
  • 地域活性化・事業再生ノウハウの蓄積と浸透
  • 専門人材の確保と育成及び地域への還流

サービサー

サービサーとは、債権回収会社のこと。法務大臣の許可を得た民間の債権管理回収専門業者をいう。

債権回収会社とは、弁護士または弁護士法人以外の者で、金融機関等から委託を受けまたは譲り受けて、「不良債権」を買い取り債務者から管理回収を行う。

従来日本では、弁護士法により、弁護士または弁護士法人以外のものが債権回収業務を行うことは禁じられていたが、不良債権の処理等促進のために「債権管理回収業に関する特別措置法(サービサー法)」が1999年2月に施行され、弁護士法の特例として債権管理回収専門業者が設立されることとなった。

このサービサー法律は金融機関にとっては非常に画期的な法律と言われている。
なぜ画期的なのかと言うと、銀行側は「不良債権」をサービサーに売却することにより、貸し出した債権と譲渡した債権の売却価格の差額を「売却損」として計上でき、無税償却にて帳簿から消せることになるからである。

事業再生ファンド

事業再生ファンドとは、プライベートエクイティファンド(Private Equity Fud)の中でも、特に破綻懸念先や実質破綻先、破綻先といった企業に対し投資、M&Aを行うファンドを指す。

投資後は、財資金調達方法の見直し、不採算事業の売却、営業手法の改善、コスト削減などの事業再生支援を地方金融機関などの外部協力機関と共同して実施し、事業再生を果たす。それにより価値の向上した株式を転売、もしくは再上場することによって利益を得る。

事業再生ファンドは、上記のような事業再生のノウハウの提供による経済社会への貢献と、リスクは大きいが成功すれば高い収益を得ることが出来るリスクマネーの供給という重要な機能を果たしている。

中小企業再生ファンドとも言う。その場合は、中小企業基盤整備機構、金融機関、地方公共団体、事業会社などにより出資を受け、それを元手に、事業再生に取り組む中小企業の資金調達の円滑化及び再生を支援する目的のファンドを指すことが多い。

実質破綻先

実質破綻先とは、金融機関が金融検査マニュアルに基づいて行う債務者の区分の一つで、実質的に破綻している状態にある債務者に対する金融機関の自己査定上の呼称である。

具体的には、法的・形式的な経営破綻の事実は発生していないものの、深刻な経営難の状態にあり、再建の見通しがない状況にあると認められるなどの状況である。

金融機関は、金融庁の「金融検査マニュアル」に従って各取引先を5つの債務者区分(破綻先、実質破綻先、破綻懸念先、要注意先、正常先)に分類する。金融機関に、融資申し込みの段階で「要管理先」以下に分類されれば、新規融資は困難となる。融資を受けるためには「正常先」、少なくとも「要注意先」の区分に入らなければならない。

第二会社方式

第二会社方式は、スポンサー型のM&Aにおいてよく用いられる方式である。

財務状況が悪化している中小企業の収益性のある事業を会社分割や事業譲渡により切り離し、他の会社事業者(第二会社)に承継させる一方、不採算部門は旧会社に残し、特別清算等をすることにより事業の再生を図ることを言う。

「改正産業活力再生特別措置法」(2009年6月22日施行)により、第二会社方式による中小企業の事業再生を支援するため国が「中小企業承継事業再生計画」を認定。過大な債務を抱えていること等により財務状況が悪化し、事業の継続が困難となっているものの、収益性のある事業を有している中小企業に対し各種支援策を与える制度が創られた。

第二会社方式を活用することで、想定外の債務リスクを防ぎ、税務上の損金算入手続が容易になるため、スポンサーや金融機関の協力が得られやすくなる。

また、過剰債務が切り捨てられ優良な事業だけで再生を図ることで、再生実現の可能性が高くなり、事業の存続により地域の雇用確保、取引先への債務履行などが可能になる。

しかし、やり方によっては、詐害行為取消や法人格否認の対象になる場合もある。

デットエクイティスワップ

デットエクイティスワップとは、Debt(債務)とEquity(株式)をSwap(交換)すること。日本語で、債務の株式化を指す。DES(です)と略して表現されることもある。

貸し手側である金融機関にとっての、債権を元手にした出資を意味する。過剰な債務により経営不振に陥った企業を支援、再生を図る目的で行う、不良債権処理の一種であり、債務者の有利子負債を削減させ、企業再生を行うための一つの手段であると考えられている。

金融機関が保有する債権を現物出資し、株式、主に優先株に振り替えることによって、企業側の、返済義務のある債務が減少し、返済義務のない資本が増加することから、企業側にとってのデットエクイティスワップは、単なる債務削減の技術としてとらえるのではなく、企業のバランスシート(貸借対照表)を真に継続可能な状態に作り直し、資本比率の改善、ひいては経営革新を行うための一つのステップとして活用する視点が重要といえる。

また、金融機関側にとっては、確定的に債務を失うこととなる債権放棄よりも、債権はなくなるものの相手企業の株式を入手することで資産の減少を免れるという経済合理性が高い選択となる。また、もし企業再生が実現し保有株式が値上がりすれば、株式の売却益を手にすることで、貸倒れによる損失を回避できる可能性もある。

その半面、不良債権の表面化を避けて損失処理を先送りすることでもあるため、安易なデットエクイティスワップを抑制する意味で2006年5月の施行の新会社法においては、資産の価格である債権の時価に応じたデットエクイティスワップしか認めないこととされている。

なお、デットエクイティスワップには、債権を現物出資する「現物出資方式(現物出資法)」と金銭出資及び債務の返済を組み合わせる「新株払込方式(現金振替法)」の二つの手法がある。

破産

破産とは、債務者が債務を完済することができなくなった状態。または、そのような状態になった場合に、債務者の総財産をすべての債権者に公平に弁済するための清算手続きをいう。

一般的には、債務者自身の申立てにより、破産手続の開始決定を受けるが、当該会社の役員や債権者が申立てることもできる。

申し立てがあると、裁判所は破産原因を検討・判断する。
その結果により、破産宣告が行われ、破産管財人(弁護士)が選任される。
破産手続き終了まで、破産者の財産の管理処分権限は破産管財人だけが握る。
破産管財人は財産を調査・評価・換価し、破産者の財産の換価、処分を行う。
債権者集会が開かれ、破産終結決定により破産手続きは終了する。

リストラクチャリング

リストラクチャリングとは、ビジネス構造を再構築・変革を行なうことをいう。

日本略称はリストラ。日本では1990年代初頭バブル崩壊以降に行った整理解雇を「リストラ」と言った為、
リストラ=整理雇用のイメージが強いが、必ずしも整理解雇のことだけを指すものではない。本来の意味は、企業環境の変化に伴い企業の構造を変えていくことや、事業構造を組み替えることにより積極的に経営のあり方を変革させていくことをいう。

リストラクチャリングの具体策としては、下記の様な方法がある。

  • M&A(企業の合併・買収)
  • 本社・事業部・工場の分離・分社化
  • 不採算部門や事業分野の縮小・整理・撤退・売却
  • 有望部門・事業分野へ経営資源(ヒト、モノ、カネ、情報)を集中させる
  • 多角化の推進または縮小
  • 製品系列の拡大または整理、生産・販売拠点の海外展開または撤退
  • 企業集団ないし企業系列の形成や再構成

DES

DESとはDebt Equity Swap(デット・エクイティ・スワップ)の略称で、企業のDebt(債務)とEquity(株式)をSwap(交換)することで、債務の株式化のことを指す。

一般的に、過剰債務や経営不振に陥った企業の再生を支援する目的で、その企業の保有する金融機関が使う手法。
保有する貸付金の一部を株式に振り替えることによって企業の債務超過状態を解消し、財務体質の改善を図る。

企業にとっては、自己資本比率の上昇と短期的な運転資金の増加がもたらされ健全な財務体質になるというメリットがある。
一方、債権者は株主として経営に影響力を持つことができる。

なお、DESの手法は二つで、債権を現物出資する「現物出資方式(現物出資法)」と金銭出資及び債務の返済を組み合わせる「新株払込方式(現金振替法)」がある。