株式取得 かぶしきしゅとく Acquisition of Stock / Acquisition of Shares
株式取得とは、対象企業の株式を取得し、対象企業を支配可能な議決権を握るM&Aの手法の一つ。株式譲渡ともいう。
株式を取得するには、既発行株式を取得する方法と新たに発行する株式を取得する方法がある。
既発行株式を取得する方法は、主に以下がある。
- 大株主である創業者等と1対1の売買(相対取引)により取得する方法
- 証券取引所の市場等から取得(市場内買付け)する方法
- TOB(株式公開買付)により取得する方法
- 自社株との株式交換・移転等により取得する方法
新たに発行する株式を取得する方法は、主に以下がある。
- 新株予約権の行使により取得する方法
- 第三者割当増資により取得する方法
株式の持ち分によって、会社へ関与できる権利の内容がかわる。
議決権と株主の主な権利は、以下の通りである。
- 1株以上:株主提案権
- 総株主の議決権3%以上:総会招集請求権・役員の解任請求権・業務の執行に関する検査役選任請求権・役員等の責任軽減への異議権・会計帳簿閲覧請求権
- 総株主の議決権25%以上:相互保有株式の議決権停止
- 総株主の議決権3/1超:合併・事業譲渡等の重要事項に関する特別決議を単独で阻止できる
- 総株主の議決権1/2超:取締役選任等の普通決議を単独で成立させられる
- 総株主の議決権3/2超:合併・事業譲渡等の重要事項に関する特別決議を単独で成立させられる
上記の様に、発行済み株式数の2分の1超を獲得すると、取締役選任等の普通決議を単独で成立させられる。いわゆる「子会社化」と同義とになる。